久住祐太 (くすみ ゆうた) の音楽MBA留学後日記 from Tokyo

ソプラノサックスの澄んだ音色で奏でる魂の応援歌！The Beatles『Hey Jude』

今回は、以前ご紹介した「Tangerine」と同じく、ホテルカデンツァ東京でのライブ記録から、The Beatlesの不朽の名曲「Hey Jude」のセッション動画をお届けします。

🕊️ 楽器の選択：ソプラノサックスで表現する「希望」

この楽曲で私が手にしたのは、テナーサックスとは対照的な音色を持つソプラノサックスです。

ソプラノサックスが持つ澄み切った、ピュアな響きは、「Hey Jude」が内包する深く優しい励ましと、希望に満ちた感情を表現するのに最適だと感じました。テナーの芳醇さとは違い、ソプラノの真っ直ぐなトーンで、聴く方一人ひとりの心に語りかけるような演奏を目指しています。

🎵 楽曲の魅力：希望と感動を呼び起こす名曲

「Hey Jude」は1968年に発表されて以来、世代を超えて愛され続けている楽曲です。

• 楽曲の背景：ポール・マッカートニーが、ジョン・レノンとシンシアの離婚の際に、息子のジュリアン・レノンを慰めるために書いた曲として知られています。

• メッセージ：「大丈夫だよ」「良くなるさ」という、温かい励ましと、困難を乗り越える勇気を伝える魂の応援歌です。

動画の尺は8分24秒と長く、これは原曲の代名詞とも言える、曲の後半約4分間におよぶ「Na-na-na...」の壮大なコーダ（大団円）部分をたっぷりとフィーチャーしているためです。

🎷 演奏のハイライト：ソプラノが導く感動のフィナーレ

演奏においては、曲の力強いテーマをソプラノサックスの繊細かつ芯のある音色で奏でた後、徐々に感情を高めていきます。

特に後半のコーダでは、ソプラノサックスのクリアな音域を最大限に活かし、ピアノやリズム隊との熱い掛け合いを通じて、原曲が持つ熱狂と一体感をジャズアレンジで表現しようと努めました。長いアウトロの中で、即興演奏が感動のクライマックスへと導いていく様子を、ぜひ感じていただければ幸いです。

ホテルカデンツァ東京での熱演！ジャズスタンダード『Tangerine』

いつも久住祐太の音楽日記をご覧いただきありがとうございます。

今回は、YouTubeにアップロードしているライブ記録の中から、2017年12月9日にホテルカデンツァ東京で演奏したジャズ・スタンダード「Tangerine」のセッション動画をご紹介します。

📅 ライブの舞台裏：格調高きホテルカデンツァ東京

前回ご紹介した「East Of The Sun」と同じく、この「Tangerine」も、格調高く、演奏に集中できる素晴らしい環境であるホテルカデンツァ東京での演奏です。

このような洗練された会場で演奏できることは、演奏者として非常に光栄であり、テナーサックスの持つ温かく芳醇な響きが、会場の雰囲気と相まって、より特別なものになったと感じています。

🍊 楽曲への思い：『Tangerine』とテナーサックス

「Tangerine」は、その名の通り、明るく爽やかながらも、どこか異国情緒あふれるムードを持つ名曲です。この曲の持つ軽快なリズムとロマンティックなメロディを表現する上で、私の愛器であるテナーサックスを選びました。

テナーサックスの「声」は、この曲が内包する甘さと情熱、そしてわずかなメランコリーを、深みのある音色で表現するのに最適です。

• テーマ：テーマパートでは、曲の持つスウィング感を大切に、聴く方が自然と体を動かしたくなるようなグルーヴを意識して奏でました。

• アドリブ・ソロ：ソロにおいては、テナーの力強い歌心と、ホーン奏者としての情熱を最大限に込めています。Tangerineのコード進行の美しさを際立たせつつ、感情の起伏を大胆に表現しようと試みました。

演奏時間は4分3秒と短いながらも、この曲に込めたロマンティックな情景と、音楽を分かち合う喜びが、動画を通じて皆様に届くことを願っています。

ぜひ、この動画でホテルの会場の雰囲気と、テナーサックスの熱演を感じ取っていただければ幸いです。

ホテルカデンツァ東京でのライブ記録：テナーサックスで奏でる「There Is No Greater Love」の情熱

この度は、ホテルカデンツァ東京での演奏記録から、ジャズ・スタンダード「There Is No Greater Love (愛の証し)」をご紹介させていただきます。

「これ以上の愛はない」というタイトルが示す通り、ストレートで深い愛情を歌い上げるこの楽曲は、ジャズミュージシャンにとって非常に人気のあるナンバーです。今回の演奏も、前曲に続きテナーサックスを主役としました。テナーの持つ力強さと、包容力のある音色は、この曲の根底にある揺るぎない献身的な愛を表現するのに最適だと感じています。

演奏においては、この曲が持つ快活なスウィング感と、メロディに込められた普遍的な愛のメッセージを両立させることに注力しました。テーマは、聴く方々の心に優しく、そして力強く響くように丁寧に奏でます。続くアドリブ・ソロでは、情熱的でありながらも洗練されたフレーズを積み重ねることで、愛の深さと喜びが溢れ出す様を表現しようと努めました。

聴く人々の心に、この楽曲が持つシンプルで温かい「愛の証し」が届いていれば幸いです。

格調高い会場での演奏体験

会場のホテルカデンツァ東京は、その名の通り、音楽の「カデンツァ（終止形）」のように、演奏に完璧な締めくくりを与えてくれるような、格調高い雰囲気があります。このような素敵な場所で、皆様と音楽の喜びを分かち合えたことは、演奏者として大変貴重な経験となりました。

楽曲について：「There Is No Greater Love」

• 作曲/作詞： Isham Jones / Marty Symes

• 発表： 1936年

アイシャム・ジョーンズによって作曲されたこの曲は、映画やミュージカルとは関係なく制作されながら、数多くのジャズの巨匠たちに愛され続けるスタンダードとなりました。テナーサックスの豊かな響きに乗せて、私なりのこの名曲への敬意を表したつもりです。