サックスという楽器は同じ楽器がジャズでもクラシックでも使われている割には演奏法が全く違ったりしているせいか、その違いについて議論されることの多い楽器だと思います。
クラシックサックスとジャズサックスではクラシックギターとエレクトリックギターのプレイヤーに要求されることの違いくらい違うので、よほど余裕と技量のある人以外本格的なクロスオーバーを試みるのはあまりよろしくないというのが私の見解です。
しかし、この議論には盲点があります。ジャズサックスはクラシックサックス以上にスタイルが様々でスウイングからビバップ、モード、フュージョンというジャンルごとに音色、アクセントなどの吹きかたが違ってくる他、それぞれのアーティストによってもテクニックが多様てす。
なので、クラシックとジャズは両立できるか?という議論はかなりおおざっぱなもので、クラシックサックスとチャーリーパーカー系アルト、クラシックサックスとコルトレーン系テナー、クラシックサックスとサンボーン系フュージョンアルト、というアプローチでみていくべきで、中には両立可能なものもあれば技術的に難しいものもあると思います。
ジャズサックスの中でもパーカー系アルトとフュージョン系アルトの両立は難しいとされているのです。
とはいえ、クラシックサックスの認知度がもっと上がって人気が出て、゙サックスといえばジャズ゛という一般認識が崩れれば両立なんてしなくていいようになると思います。
だいたい、上記の事で悩んでいるのはクラシックのプレイヤーで、もともとジャズやっているプレイヤーはクラシックのエチュードを指の練習でやることはあっても人前でやろうなんて思いもしない人が多いのです。
一度だけ音楽教室の発表会でクラシックサックスのグループに間違って配属されて講師演奏でアンサンブル組むことになって死にそうな思いをしたことがありました。もう、完全にジャズの音で吹くしかなかったのですが、びっくりしたのは3拍子の曲で私だけステップ踏んで吹いててそりゃもう浮きまくってたことです。
クラシックやるときは動いちゃいけないのですかね?
Yuta Kusumi School Of Saxophone
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