今、マイルス オン マイルス という本を読んでいます。マイルスが自分自身について語ったインタビュー集なのですが、めちゃくちゃ面白いです。結構嘘ばかり言ったり、虚勢を張ったりする事の多いマイルス先生ですが、過去からさかのぼって発言の修正のきかないインタビューを繰り返し読んでいると、ポロッと出る本音があったりして面白い。
自分のバンドメンバー以外のミュージシャンをめったに褒めないマイルスが、なんとチエットベイカーはいい、なんて50年代に発言していたり、ウイントンは自分のサウンドを持っていない、フレディーは持っている、しかしウディショウはとんでもなくすごいトランペッターだねー、なんて誉めてたりするのです。ウディショウなんてかなり過小評価されたミュージシャンですが、マイルスから手放しで気に入られていたとは知りませんでした。
ビリーエクスタイン楽団のセントルイスでのギグで初めてパーカーとかと演奏したのは有名な話ですが、実は全然吹けていなかったという驚愕の事実も記載されています。
音楽理論の話もアプローチの仕方なども、マイルス本人から聞けるので、まるで個人レッスンを受けているよう。
晩年になるにつれて好々爺ぶりも発揮するマイルスはやはりすごい。