上級者のレッスンではアドリブ理論もやっていて、ジャズのスタンダードなどコード進行が頻繁に変わるような曲でのメロディーの作り方なんかはオーソドックスにやるのだけども、結構これどーやんの?とかこれやりたい!といった曲でファンクなんかのコード一発ものでどうアドリブするか?というレッスンになることが多々あります。
市販されてるジャズ理論の本だと、コード一発ものの本格的な解説ってのは確かにあまり見かけないのですね。
一発ものっていっても、セブンスの場合とマイナーの場合で微妙にアプローチの仕方が変わるのだけども、セブンスものは結構マイナーメジャーペンタトニックにしたりとかツーファイブに分解したりとかで4ビートで使うようなフレーズを挿入しやすいのが特徴だと思います。
しかし、マイナー1発ものというのは自由度がかなり高いというか浮遊感が高いというかどうとでも出来てしまうので悩むところの方も多いかと思われます。何でも入れられるカレーのような味。
教則本だと”マイナーペンタトニックを使う”なんて書いてあって終わりだったりするんですが、それだけでやるのも逆に難しすぎるので、自分なりにコードを想定したりモーダルチェンジなりしてうねりを出していく必要があるのですね。
というわけで、基本的に何やってもいいのですが、ドロドロした感じにならないように程よくインサイドとアウトサイドの動きを循環させていくというのは結構至難の業で日々いろいろと試行錯誤する必要がある命題です。
よく私がアプローチするやり方は2小節もしくは4小節のスパンでインサイドから徐々にアウトサイドへ行ってインサイドに戻ってくるというルーチンです。
例えばEm7一発の時、Em>A7>Ebm7, Fm7, or Bbm7 > Em7(ここで頭に戻る)という流れでフレージングして2小節か4小節の頭に必ずEmのインサイドに戻るといううねりです。
このルートを頭に描きながらやるだけでも流れがまとまりやすく、多い日も安心となります。
とはいえ、盛り上がっても理性を失わない冷静さを得るためには座禅が一番とのこと。