Internal Analysis の重要性には二つあります。一つは”組織の強みと弱みを把握する唯一の方法であること”で、もう一つは”良い戦略的判断を策定する上で必要であること”です。
はじめに述べたように、 Internal Analysis は組織内のリソース、キャパビリティー、コア・コンピタンスを含めた特徴を確認し、評価するプロセスのことです。その結果は組織の資産、経験、仕事のルーチンやプロセスに関する重要な情報であり、継続的な競争優位を確立するために把握する必要がある”強み”と”弱み”を浮き彫りにすることができます。もし、アナライズをしなければ、このような情報を得ることはできません。音楽の場合、あらゆる表現方法があるため、自分が”できる”ことに対し”できない”ことは常に山盛りです。しかし、どれがこれから必要なことなのか?取得した技術や経験のうち”強み”となるのは何か?を論理的に把握することは大変意義のあることだと思います。ただし、この情報はそれだけでは役に立ちません。大事なのはその情報を元に”どのように戦略的判断を下すか”ということでしょう。
Internal Analysis から得た情報をを元に、経営者は現状で組織がどのような競争優位を持っているか?どのような要素が競争優位にこれからなり得るか?何が競争優位の確立を邪魔しているか?などといった点を判断することができます。External Analysis で得た情報と照らし合わせ、どのような戦略的行動が継続的競争優位に向けて必要か策定していくこととなります。というわけで、Internal Analysis おしまい。これでやっと Strategic Management Process の一番め、Situation Analysis が終わったことになります。長かった。2ヶ月かかった。次回から Functional Strategies へ移ります。